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LANの配線工事の費用って相場はどれくらいが目安なの?
オフィスを新たに新設や増設、または移転など、必要になってくるのが電話工事とともに ”LAN配線工事” ではないでしょうか。現代は、インターネットいわゆるネットワーク環境が整備されていないとビジネスが成立しないといって過言ではないものになり、LAN工事による社内ネットワーク構築が非常に大切になります。
そこで気になることが「費用」ではないでしょうか? 特に初めてという方にとっては、「LAN配線工事の費用相場の目安が分からない!」と、単純にどのような工事が行われ、どれくらいの費用がかかるのか見当もつかないと思われます。
そこでここからは、LAN工事の主な工事内容と費用の目安をご説明いたします。
▶目次
1、LAN配線工事の作業内容および作業の流れ
まずは、LANとは何なのか?のご説明から始めましょう。
LANとは「Local Area Network(ローカル エリア ネットワーク)」、つまり公衆回線網の「インターネット」とは、ルーターなどの機器によって区切られ、「同一の敷地またはや建物内等に構築されたネットワーク」のことになります。
その工事なので、オフィスで接続される機器(PC・プリンター・通信機器・セキュリティ機器等)をネットワークで接続する工事のことがLAN配線工事となります。また、度重なるレイアウト変更によるLAN環境の見直しによりLAN配線が乱雑になっているのも珍しくありません。そういった場合、見た目も悪くなるだけでなく、通信障害の原因となりますので、LANの配線整理を行います。
その他にも、不正アクセスの防止や情報漏洩の阻止、データのバックアップ、ウイルス対策など、これらの他にパスワードの管理、データの暗号化、無停電電源装置等も必要かと思われます。そのようなセキュリティに関する設定も同時に行います。
その社内ネットワークを構築する際、2種類のネットワーク構築方式があります。
・LANケーブルで接続する「有線LAN」
有線LANは、ルーターから有線ルーターとパソコンをLANケーブルでつなぐことであり、このLANケーブルを使った接続方法が「有線LAN」となります。この有線LANで接続しているオフィスの割合も多く、最もポピュラーな接続方法になります。
■有線LANのメリット
- 通信速度が早く、接続が安定している
- 情報量が多い通信に向いている
- 有線なのでデータなどを読み取られるなどのリスクが低い
■有線LANのデメリット
- ルーターの設置箇所にケーブルが集まりコヂャゴチャしてしまう
- LANケーブルが必要になり、配線経路を決めておく必要がある
- 異なる部屋をネットワーク接続する場合には不便
・無線通信機器を利用する「無線LAN」
無線LANは、「ワイヤレス ラン(Wireless LAN)」とも呼ばれ、ケーブルがなくてもインターネット接続できるシステムの総称です。
■無線LANのメリット
- 配線が不要なため、機器の周囲が綺麗にできる
- 移設、増設が容易にできる
- 電波が届く所ならどこからでもインターネットに接続できる
■無線LANのデメリット
- 有線LANと比べて通信速度が遅く、接続が不安定になることがある
- 有線LANよりもルーターなどの機器が高価
- セキュリティ面でデータ流失のリスクもありえる
では次に、一般的にどのような流れで工事を行われるのか確認しておきましょう。
➀自社のネットワーク構成を決める
最初の計画段階で、ルーターやPC、複合機など、実際にLAN配線をする機器やサーバーをどこに配置するのか決めていきます。それには専門的な知識が必要になりますので、専属のネットワーク担当の社員が所属していれば別ですが、所属してない場合は、専門業者に相談しながら進めていきます。ここが適切でないと、せっかくネットワーク環境を構築しても問題が発生することもあります。
➁工事業者による現地調査、見積もり
小規模のネットワーク構成であれば口頭説明で済むと思いますが、規模が大きい場合や配置が難しい場合は、現地調査をしてもらい、構成に問題ないか確認してもらいます。問題なければ、それを元に見積もりを出してもらいます。
➂見積もりの確認
施工業者から提示された見積もりの内容をチェックしていきます。金額が妥当か、また、余計な項目が入っていないかなどを見ていきます。部材など細かく専門的な用語で書かれていますので、分からない箇所は確認しておきましょう。
➃工事の日程調整、施工開始
どれくらい工事に時間が掛かるのかを確認し、いつ頃取り掛かるのか日程を調整します。施工に入ってもらう際には、場合によって邪魔な物を場所移動させたり、穴を開けるなどの作業がありますので、基本的には立ち合いが必要になります。
2、LAN配線工事の費用の目安ってどのくらい?
前項である程度、LAN配線工事についてご理解していただけたかと思いますが、実際に工事業者に見積もりを依頼する際には、以下の様な情報を依頼する側は把握しておく必要があります。
➀フロアの大きさ 幅×奥行
➁フリーアクセスフロア(二重床)かどうか
➂部屋の数
➃パソコンの設置台数
➄プリンターの台数(LAN接続機器のみ)
➅複合機などのネットワーク機器の台数
➆グループのエリア数(基幹より敷設する幹線数)
➇電源(コンセント)の新規増設数
など、最初のネットワークを構成する段階で平面図などを利用して書き込んでおくと分かり易くなります。
では、実際にどれくらい費用が掛かるのか? 一般的に費用の内訳は主に、
- 人件費
- 材料費
- 作業費
と、大きな括りとしてはこのように分かれており、実際見積もりなどに提示される項目や費用相場は以下の様になります。
項目 | 費用相場 |
派遣費/作業員1人 | 5,000~10,000円 |
LAN配線費(幹線) | 8,000~12,000円 |
パッチ配線(5m以下) | 2,000~4,000円 |
ルーター設置・設定 | 10,000円 |
HUB設置費 | 3,000~4,500円 |
PCネットワーク設定 | 7,000円 |
合 計 | 35,000~49,500円 |
これが基本的な費用になり、その他にモールやフラットケーブル等の材料がかかる場合は別途料金がかかり、機器などの費用は別になります。また、LANケーブルの敷設は、500~600円/1mが目安となります。
次に、ある程度規模が大きな企業やグループ会社などで、全国に支店・支社がある場合、本社や各々の支店・支社内にLANでネットワークが構築されているのであれば、本社LANと支店・支社のLANを接続する必要があります。このようにLAN同士を接続して構築したネットワークを、「WAN(ワン)」と言います。WANは、Wide Area Networkの略になります。その構築のための費用は、上記の費用の他に以下の2項目が追加されます。
項目 | 費用相場 |
センターSW(スイッチ)設置・設定 | 10,000円 |
フロアSW(スイッチ)設置・設定 | 10,000円 |
以上の様にある程度費用相場はありますが、そのLAN配線工事の費用相場は一般的に、「1坪あたり10,000~20,000円」と言われています。その他にも参考までに、「1ポート25,000円~40,000円×設置するポート数」とも言われることもあります。ちなみに、「ポート」とはコンピュータや周辺機器(デバイス)が外部とデータのやりとりをするための差込口のことです。
◇費用を少しでも抑えるコツ
また、当然複数の工事業者から見積もりを出してもらうことは基本で、その際、何にどれくらい費用が掛かっているのか、細かく記載されている事が重要です。名称には専門的な商品名で記載されるので、知識の無い方には分かりづらいかもしれませんが、疑問に感じたものに関しては内容をしっかり確認しておきましょう。
次に、ルーターやHUB、LANケーブルといった機器や材料に関して、工事業者が用意することが基本ですが、依頼者側で用意することもできます。家電量販店は勿論、最近ではAmazon、楽天といったインターネット通販会社でも販売をおこなっており、お目当ての機器が必ず見つかると思います。工事業者の見積もり内容によっては、ご自分で用意する方が経費削減にも繋がることがあります。
3、まとめ
ここまでLAN配線工事について、工事の内容や費用に関しての説明でしたが、そう度々依頼することも無いかと思いますので、分からない事は工事業者にある程度任せておくと良いでしょう。その際は、前述でご紹介した費用相場を参考にしていただき、提示された見積もりがあまりにも高くなっている場合や、変な項目があるようでしたら、しっかり内容を確認しておきましょう。